愛の形容(かたち) ギャラリーNo.3
「抱擁」 「母と娘」 「幸せのかたち」
画:りあさん
この三編で、真澄の女としての普通の人生を書きました。
尤も、普通であるためには、多くの人たちの尽力があったわけですが、
真澄の幸せは自分の幸せ。
人を愛すると言うことは、結局は自分に帰って来るのではないかと思います。
愛する者のために惜しまぬ努力は、自分のためでもあるのでした。
そんな幸せな結婚生活の日々にも、
やはり欲には(ここでは魔と表現しました)際限がありません。
―あまりにも日々が幸せに過ぎて行くから
幸せの中のほんの少しの魔が
私を我が儘にするの―
透の腕の中、我が儘な表情を見せる真澄ですが、
それが返って彼女の幸せを浮き彫りにする逸品です。